夏の音

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写真はカリンバというアフリカの楽器で、
オイルサーディンの缶を再利用して作ってあるもの。
親指で鉄の線をはじくとポローンと少し乾いた、そして心地よい音が響く。

これは4年前に岩手に旅行に行った時、野田村の苫屋という宿で出会った。
古い曲がり家という東北独特の家屋で、家の真ん中に囲炉裏がある。
食事も近くで採れたものや自家製のものを出してくれて、噛めば噛むほど大地の味がして、
体がほっとする料理。
自家製のパンはごつごつしていたけど、今もまた食べたいなと思い出す。

旅が好きで世界を旅して回った夫婦がやっていて、
古い日本家屋の中に、楽器や器など異文化のものがたくさん並ぶ。
そして、それがしっくり馴染んでいた。
いろんなものを見てきた夫婦が、定住する場所に選んだ野田村。
そこで、宿を作り、自分たちがいいと思うものを提供してくれる。
宿は山の中にあって、電話もなくて、もちろん携帯もつながらない。
予約は手紙を出して、返事が届くと予約完了。

夜の食事は、宿泊客がみんなで囲炉裏を囲む。
その日会った人とも自然と話をするようになり、それは夜遅くまで続いた。
BGMで流れていたのは、ハナレグミ。

楽しい時間が過ぎ、居心地が良い宿を出る。
つかの間の時間を一緒に過ごした人たちもそれぞれの場所に向かう。

玄関に置いてある缶カリンバは、たまに誰かがポロンと鳴らす。
また夏に似合う音で、夏は誰かがリビングに持って来てポロンポリンと鳴り響く。
その音で、思い出す場所があって、また旅に出たくなる。

地震の心配もしていたので、暑中見舞いの葉書を出した。
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by potari5 | 2011-08-02 12:10 |

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